Day 118:50– 19:10Main Stage
記憶のアーキテクチャ――デザインは情報をいかにしてインテリジェンスへと変えるのか
「ヒロシマ・アーカイブ」「ナガサキ・アーカイブ」から東日本大震災、ウクライナ、ガザまで、証言・写真・地図を現在の都市空間に重ね、過去と人とを出会わせる「多元的デジタルアーカイブ」を実践してきた。記録を保存する「ストック」から、対話と新たな問いを生む「フロー」へ。本講演では、その設計原理と、進行中の出来事を検証可能な「パブリック・インテリジェンス(公共の知)」へ変換する五層モデルを提示し、AIが能力を拡張する時代に人間が担うべき倫理的判断を論じる。情報はいかにしてインテリジェンスへと変わるのか——市民が知の作り手となる未来を、情報デザインの側から構想する。

渡邉 英徳
東京大学大学院教授
東京大学大学院情報学環・学際情報学府教授。専門は情報デザイン、デジタルアーカイブ。「ヒロシマ・アーカイブ」「忘れない:震災犠牲者の行動記録」「ウクライナ衛星画像マップ」など、戦災・災害の記憶を未来に伝えるデジタルアーカイブを多数手がける。AIでカラー化したモノクロ写真をもとに対話の場を生む「記憶の解凍」にも取り組む。日本新聞協会賞、グッドデザイン賞など受賞多数。著書に『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦後』(共著)、『データを紡いで社会につなぐ』など。